ブラウザを開いて新しい音楽の可能性へ。「Strudel」でエラーと格闘した末に鳴り響いた話

Strudel DTM・宅録

音楽を作るとき、DAWソフトを立ち上げて、MIDIキーボードやマウスで音符をポチポチ並べていく…そんな時代があったよね、と未来では語られているかもしれません。

と言うのも、もっと偶発的に、パズルを解くような感覚で音楽を鳴らせる。そんなことが現実になっていることに気付いたのが、ブラウザだけでコードを打ち込んで音楽を奏でる「Strudel(シュトルーデル)」でした。

去年からその存在自体は知っていたのですが、実際に自分で触ってみたときは、想像以上に難航して、その後にワクワクした結果が待っていました。

今日は、StrudelのもとでもあるTidalCyclesインストールで玉砕した話しから、Strudelのエラーと格闘しながらやっと音が鳴ったときの感動までをお話してみたいと思います。

TidalCyclesで途絶えて、Strudelに出会う

音楽プログラミングの世界には、もともと「TidalCycles(タイダルサイクルズ)」という、海外のライブコーディングシーンで支持を集めるモンスター級の環境があります。

海外のアーティストが、コードを書き換えながらリアルタイムで圧倒的なビートを叩き出す姿を見て、自分でもインストールに挑戦しました。が、結果は惨敗でした。

ベースとなるプログラミング言語(Haskell)の環境構築や、黒い画面(ターミナル)での終わりのないエラーの連続。粘り強い性格ですが、さすがに「これは音楽を作る前に、パソコンの専門家にならなきゃいけないやつだ…」と、かなり根詰めただけにこたえました。

そんな苦い思い出があったので、ブラウザだけで動くTidal系ツールとしてStrudelを知ったときも、最初は、また設定が大変なんだろうと半信半疑でした。

ですが、実際に公式サイト(strudel.cc)を開いて驚きました。 本当にインストールもいらず、ブラウザのタブを開いてから、コードを打てる状態の画面がありました。 あの時の予想外の解放感と拍子抜け感は、今でもよく覚えています。

意気揚々とコピペしたら、またエラーが…

そしてワクワクしながら、ネットで見つけたコードをコピーしてエディタに貼り付け、再生ボタンを押してみますが…またです。現実はそんなに甘くありません。 画面の下部に現れた、無機質な文字。

[eval] error: Unexpected token

何を間違えた?と思いましたが、どうもチャット欄からコピーした際に混ざった見えない全角スペースや記号のせいで、JavaScriptが見事にパニックを起こしていたようです。がその後、何度貼り直してもエラー。エラー、エラー、エラー。

音楽プログラミングって一筋縄ではいかないと思い、またまた頭を抱えてしまいました。

でも、そこからいろいろと要素を削ぎ落とし、リバーブやディレイの書き方を一つずつ検証していくうちに、だんだん仕組みが見えてきました。

ついに音が鳴り響いた

エラーの原因を一つずつクリアしていき、最終的にたどり着いたのがこのコードです。

stack(
s(“bd ~ bd ~, hh*16”),
note(“c3 eb3 g3 c4 g3 eb3 c3 g3”).s(“sawtooth”).room(0.8).delay(0.5).delaytime(0.25)
)

これを打ち込んで再生したら、スピーカーから低音のキックと、16分音符で疾走するシンセサイザーのメロディが飛び出してきました。深いリバーブと、こだまするディレイが重なり合い、自分の部屋が一気にアンダーグラウンドなクラブの実験室に変わったような感覚。

文字を数文字書き換えるだけで、打ち込んだ命令がそのままグルーヴに変わる―。あの初めて音が綺麗に噛み合った瞬間の高揚感は、市販のソフトをポチるのとはまったく違う、痺れるような感じでした。

海外の現場では、このStrudelを使ってアナログ機材と同期させ、「アルゴレイヴ(Algorave)」というイベントライブを行っているクリエイターもいます。画面上のテキストが目の前の機材を動かす時代、音楽は常に進化していますね。

まとめ:新しい音楽の扉を一緒に開いていこう

TidalCycles自体は2009年頃から開発が続けられていて、その導入のハードルの高い状況をガラリと変えたのが、2022年頃からスタートした「Strudel」のプロジェクトです。

まだ途上中のツールということもあって、コードの書き方一つでエラーが出たり、思い通りにいかないもどかしさもあります。でも、それすらも自分の手で音楽の仕組みに関わっているような、ワクワクする実験のワンシーンにも思えます。

完璧な環境が用意されたDAWとは違う、困難も含めて自由な音楽の遊び方。 もし少しでも気になったら、ブラウザで「Strudel」の画面を開いてもらえるきっかけになったら嬉しいです。

まずは上のコードをコピーして貼り付けてみてください。きっと、スピーカーから新しい世界への音が鳴り響くと思います。

もしブラウザ画面上のテキスト指示で音楽を作るとしたら、最初にどんなビートを鳴らしてみたいですか? ぜひあなたの感想やアイデアも、下のコメント欄で聞かせてください。

この記事やコメントがみなさんのクリエイトライフをさらに楽しく、さらに充実することにつながると嬉しいです。最後までご覧いただきありがとうございました。

DTM・宅録

コメント

スポンサーリンク
シェアする
yuukiをフォローする
ユウキ ミュージック ラボ
タイトルとURLをコピーしました